アイホールが関西を拠点とするパフォーミング・アーティストとともに3作品を継続的に製作していく共同製作事業“Take a chance project”に選出され、その第１作目として杉原が選んだのがフランス不条理演劇の代表的作家、ウージェーヌ・イヨネスコ作の『椅子』。老夫婦の家に次々とやってくる見えない客人のため、用意される無数の椅子で空間が溢れかえっていくダイナミックな劇展開と祝祭性の中で、人の老い、生きる意味という普遍的テーマが投げかけられるイヨネスコの傑作。世界的ダンスカンパニー・山海塾のダンサー、岩下徹を老人役に迎えた斬新なキャスティングが話題を呼んだ。