PRODUCTION NOTE
10年目のKUNIO。初のシェイクスピア作品に挑戦——
新しい日本語翻訳で紡ぐ、シェイクスピアの言葉
時間をかけて生まれるKUNIO版『ハムレット』
2013年8月、12月の2期に分けて開催された出演者オーディションより一部俳優を選出、さらに、本稽古が始まるまでの期間、作品創作のためのワークショップを断続的に3回行った。通常、1つの舞台作品にかける稽古は1〜1.5ヶ月程度であることが多い。だが、その前にワークショップという形で俳優と共に様々な可能性を試す場を設けることで、演出家と俳優の関係性が構築され、スムーズに本稽古に望めることになる。また、多角的に作品を見つめ直すことで、『ハムレット』という戯曲の新たな魅力を発見する機会ともなった。3回目のワークショップには翻訳の桑山氏も参加。できたての新訳台本の一部を使用し読み合せなどを行った。俳優の身体から発せられる言葉に慎重に耳を傾けながら、台本に細かな修正が加えられていく。
この3回のワークショップから、KUNIO版『ハムレット』が立ち上がり始めていった。